本と生きる

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スマホ脳

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おはようございます!

アドちゃんです!

 

本日ご紹介する本は、、、

スマホ脳」です。

著者:アンデシュ・ハンセン

訳:久山葉子

 

 

 

 

 

あなたは1日に何時間スマホを見ていますか?

 

そのスマホが人間の脳に与えている影響をご存じでしょうか?

 

 

 

・内容 

■人間は現代社会に適応するように進化していない

 →人類の歴史を1万個の点にしたとき、、、9500個は狩猟採集生活

 

~狩猟採集生活と現代の違い~ 

人間は危険を感じたとき、闘争か逃走かの判断をする。

①狩猟採集生活時代の危険=ライオン →ストレスが短期的=人間の本来の脳   

②現代の危険=スマホ →ストレスが長期的=人間の本来の脳では対応できない

→脳の機能が低下(不眠・うつ・食欲不振)

 ・うつになるのは自分のせいじゃない。進化したとおり働いているだけ。

 

 

 

■集中

    人間の機能の中で著しく限定された領域

 

・火災報知機の原則

狩猟採集生活時代の危険 → さまざまなものに集中力を分散させて対応(どこから敵が狙ってくるかわからない)

火災報知器の原則=複数のことをすることでドーパミンが出る脳の仕組み

                ⇓

       スマホ依存の原因

 

スマホ依存による弊害~

報酬を先延ばしにする能力の低下

幸福度の低下

「共感的配慮」・「対人関係における感受性」の低下

 

 

・感想

本書を開くと、いきなりページ中に1万個の点が書かれています。

これは冒頭で説明した、人類史を1万個の点にしたときの比喩で、現代人の歴史は500個分。現代の人間の歴史は人類という歴史の中(本のページ)の一部分にすぎないのだということが視覚的にわかりやすく表現されていて、とてもインパクトがあり、わかりやすかったです。

 

 そうです。

現代人は遥か何億年もの前に生まれた先祖のほんの一部分なのです。

 

それを踏まえて、スマホと脳の関係を見ていくと、スマホが人間の本来の脳に適応している部分と、適応していない部分がわかり、とても勉強になりました。

 

 

スマホが脳に与える影響に関して、特にお伝えしたいことが、人間の脳は長期的なストレスに耐性がないということです。

 

狩猟採集時代は他の肉食獣から、闘争か逃走かを瞬時に選択する必要があり、それはあくまで短期的なストレスでした。

しかし、現代ではスマホという長期的なストレスの存在により、健康寿命は伸びたものの、精神的障害(うつや不眠症神経症)が飛躍的にふえてしまっています。

 

 

はっきり言います。

スマホは便利です。

 

しかし、その便利さにかまけて、その陰に潜む闇(依存、うつ、不眠症等)に気づけないでいると、あなたの脳の機能は低下し続けるでしょう。

 

 

本書があなたにとって、改めてスマホとの付き合い方を考える一助になれば幸いです。

 

 

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